お酒のおつまみとしても人気のナッツ「ピスタチオ」。硬そうな殻から覗く緑色が何とも爽やかなイメージです。
そして、そこから搾られるのがピスタチオオイル。
ナッツから搾られる油は今はたくさんありますが、サラダ油ほどの知名度はないので、「そんな油あったんだ~!」と驚かれる方も少なくないはず。
今回は謎多き「ピスタチオオイル」についてのまとめです。
目次
ピスタチオオイルってどんな油?3つの特徴とは?
ウルシ科の植物ピスタチオの種子から搾られる油が「ピスタチオオイル」です。
この謎多き油を紐解く「3つのポイント」は以下のとおり。
風味の強さがダントツ!
サラダ油のように無味無臭の油しか使ったことがない場合、いまいちピンとこないかもしれませんが、ナッツから搾られる油には、そのナッツ由来の香りがオイルに移っているものが多いです。
ピスタチオオイルは、その中でもダントツで風味が強いのが特徴。
それは、そう…「ザ・ピスタチオ風味」!(・∀・)
“無味無臭”はどんな使い方もできるメリットがありますが、ピスタチオオイルの独特の風味を好む人は多く、料理の仕上がりも1ランクアップするとか。
珍しい?緑色のオイル
ピスタチオオイルの色は「緑色」です。
どんな緑色かというと「エメラルドグリーン(爽やかな明るい緑色?)」と書かれているものもあれば、「深い緑色」と書かれているものもあって…どっちなんだと(笑)
まぁ原料によって色に違いが出るのは当然ですけどね(;´∀`)とにかく緑色のオイルなんです。
油の色ってそのほとんどが黄金色(というのかな?)なので、緑色のオイルって珍しいんですよね。ほかにはパンプキンシードオイルくらい?
個人的に緑色のオイルって心惹かれるものがあります。使う食材との相性もありますが…食欲がアップしそうな気がして。
緑だらけのサラダにかけたら目立たないと思いますがw
「ナッツの女王」と呼ばれる
ピスタチオは「ナッツの女王」と呼ばれるくらい栄養価が高いことで知られています。
そして、そこから搾られるピスタチオオイルにももちろん栄養がたっぷり。
- ビタミンE、ビタミンA、ビタミンK
- βカロテン、ルテインなどのファイトケミカル
- カリウム、鉄、銅などのミネラル類
- 不飽和脂肪酸
など。
“女王”の異名は伊達じゃない!
と思ってしまいますね。特に抗酸化成分が豊富なのが嬉しいです。
えっそんなものも?ピスタチオオイルに期待できる効果
栄養価の高い「ピスタチオオイル」にはどんな効果が期待できるのか、調べてみました。
- カリウムが余分な塩分を排出、高血圧予防に。利尿作用でむくみの改善も。
- ルテイン、ゼアキサンチン(カロテノイドの一種)が日常の紫外線をブロック、抗酸化パワーで白内障、黄斑変性症など目に関わる病気を予防します。
- ビタミンE、ファイトケミカルなどの抗酸化成分が豊富なので、体が錆びるのを防いで、あらゆる病気と老化の予防に効果的。
- 【オレイン酸の効果】悪玉コレステロールを減らして生活習慣病の予防、腸の働きを促して便秘予防に。
簡単にご紹介するとこんな感じですが、特に注目は「目の健康をサポート」してくれる、ルテインやゼアキサンチンの存在です。
ほかの栄養素はほかのオイルでもよく見かけますが、↑はピスタチオオイル特有のものなので、目の不調を抱えている人にとっては嬉しい効果と言えそうです。
食用のピスタチオオイルは通販で買える
ピスタチオオイルはマイナーな油なので、リアル店舗ではなかなか売っていないでしょう。
パパっと手に入れるならやはり通販がお手軽です。
amazonでピスタチオオイルを調べてみたら、ヘアオイル(「ジェノリス」という商品が有名な模様)が出てきましたが、食用もちゃんとにありましたよ。
見つかったのは全部で4つ。
- ギャバン クロワヴェルト ピスタチオオイル
- ラ・トランジェル ピスタチオオイル
- Leblanc(ルブラン)ピスタチオオイル
- PODOR(ポドル) 食用ピスタチオオイル
全てに共通しているのは「値段が高い」こと(汗)
1番安いのはクロワヴェルト社のものですが、それでも250mlで1,400円しています。
ルブラン社のものも高いですが(250mlで6,000円超え)、やはりダントツはポドル社。91gで4,644円しています…!
でもその分、品質が分かっているのもポドル社で、未精製でコールドプレスで作られているので安全性は高いかと。
(ほかのメーカーは詳細が書いていないので分かりません。。)
お値段がお値段なので難しいかもしれませんが、よければ検討してみてください。
どんな使い方がいいの?
食用のピスタチオオイルの使い方についてです。
構成しているメインの脂肪酸が、比較的熱に強い「オレイン酸」であることと、抗酸化成分が多いことから、ピスタチオオイルは「加熱に使ってもOK」の油のようです。
(↑曖昧な書き方なのは、まだ情報が少ないので自信を持って言い切れないからです。すみません…)
中には「揚げ物にも使える」という情報もあったのですが、それだとせっかくの風味が飛んでしまうので、個人的にはあまりおすすめはしません。
やはり1番いいのは「生のまま」で摂ることです。
ドレッシングやソース、料理の仕上げにかける使い方もOK。
魚(中でも甲殻類と相性が良い)にも肉(チキンや豚肉のローストなど)にも、さらには甘いものとの相性も抜群!
コクがあるのでバターの代わりに。ケーキやクッキーのお菓子にもよく使われています。
それから「バニラアイス」との相性もばっちり。コク深いピスタチオ風味が加わって、普通のバニラアイスが極上バニラアイスに早変わりです。
そういえば、パンプキンシードオイルもバニラアイスとの相性が良かったはず。…何ていうか、これって緑色のオイルの特徴?(笑)
「毎日使いたいオイル」にはなれない理由
体にいい油は毎日使ってこそなんぼ。
健康は1日で作られないように、体の細胞膜を作る脂質も1日では変わりません。毎日質の良い油をコツコツ続けてこそ、1ヶ月後、3ヶ月後の体の変化が実感できるというもの。
じゃあピスタチオオイルは、毎日使いたい体にいいオイル?
というと…残念ながら答えは「NO」です(´・ω・`)
- オレイン酸:53%
- リノール酸:32%
- 飽和脂肪酸:13%
ご覧のとおり、メインの脂肪酸はオメガ9系のオレイン酸です。
オレイン酸については、良い効果が色々と言われていますが、中には「それほどの健康効果はない」という情報もあり、正直自分の中では「良いのか悪いのか分からない脂肪酸」…という位置づけになっています^^;(もちろん良いものであると信じたいですが!)
まぁそれはさておき。もっと気にしなければいけないのが、次点の「リノール酸」の存在です。
「油から摂る必要はない」くらい、普段口にする食品に含まれている脂肪酸なので、約30%の含有量は多すぎになってしまいます。
リノール酸は摂りすぎると体のあちこちに炎症を起こさせて、命に関わる病気を誘発させてしまうから要注意。
あとは、リノール酸とは反対に“意識して摂るべきαリノレン酸”が全く含まれていないのも、ピスタチオオイルが「毎日使いたいオイル」にはなれない大きな理由の1つです。
逆に毎日使って健康効果が得られるのは「αリノレン酸が多い油」ということに。
以下がそれにあたりますので、こちらもよければチェックしてみてください。
まとめ
いかがでしたか?ピスタチオオイルのことが「よく分かった!」と思っていただけていたら幸いです。
効果や使い方、そしてご紹介した食用ピスタチオオイルを参考に、使う使わないをご判断いただければ。
私は一度バニラアイスに試してみたいので、1回は買うかもしれません(笑)
健康も大事ですが、ガッチガチに考えると疲れてしまうので、ほどよく油といい付き合いができたらと思っています。