魚の缶詰界隈が騒がしい様相を見せています。そろそろ世代交代の時代?
というのも、「魚の缶詰」で不動の人気ナンバー1だったツナ缶がサバ缶に売上を追い抜かれてしまったと。これはサバ缶の魅力が次々とメディアで大きく取り上げられたのが要因です。
しかし、急な売上増は品薄を招き…。サバ缶を買えない人の、次の標的となったのが「イワシ缶」。
とはいえあくまでも二番煎じ…いろんな面でサバ缶よりも劣っている。。と思いきや!なんと「サバ缶よりもイワシ缶のほうが優秀」だった!?
今回はこの真相を探るべく、「サバ缶」と「イワシ缶」を徹底比較してみました。
目次
「サバ缶」と「イワシ缶」を細かいところまで比較してみた
DHA・EPAの量
サバ缶とイワシ缶の比較において、この点が1番重要なポイントです。なぜならサバ缶がブームとなった理由は、主にこの「DHA・EPAの量が多いから」だからです。
さて、気になるその結果は…?
DHA | EPA | |
---|---|---|
サバ缶 | 1330mg | 1150mg |
イワシ缶 | 1655mg | 2622mg |
※「マルハ 月花シリーズ」100gあたり
はい、そうなんです、じつはDHA・EPAの量においては「イワシ缶のほうが優秀!」という驚くべき結果だったのです。
しかし、ここで1つ注意点があります。
↑で比較に使っているのは、マルハ 月花シリーズのサバといわしの水煮缶です。
じつは一口に「サバ缶」「イワシ缶」と言っても、色んなメーカーが出している色んな商品があります。
そして、それぞれにDHA・EPAの含有量がちがうのです(;^ω^)
食材には“そのとき食べるのが1番栄養価が高くて美味しい”旬があります。サバもイワシも脂が乗った旬の時期に獲れたもののほうがDHA・EPA量が多いのです。
ほかにも魚の大きさや種類(サバであればノルウェイサバやマサバなど)や製造方法でも、最終的に缶詰となった中に含まれる含有量は変わってきます。
なのでここであげている数値はあくまでも参考程度にとどめておいてください。
因みにこのマルハの月花シリーズは、サバ、イワシともに「水煮缶」を扱っている貴重なメーカーです。※後述しますがイワシの水煮缶ってすごく少ないです。
だから比較にいいかな~と思ったのですが、さらに調べると、同じ商品(月花シリーズ)でもDHA・EPAの含有量がけっこう違っていました(;´Д`)
なのであくまでも参考程度に…(以下省略)
はい、注意書きが長くなりましたが、「イワシ缶」って「サバ缶」を凌ぐ素敵缶詰でした。
特に顕著なのがEPAの量です!約2倍。イワシってEPAがすごく多いんですね。
中にはDHAとそれほど変わらないものもありますが、基本的には「イワシにはEPAがめちゃくちゃ多い」と覚えておいてOKかと。
※その証拠と言ってはなんですが、EPAがDHAより圧倒的に多いサプリの主原料は「イワシ油」なものが多いです。
因みに「DHAはサバのほうが多い」という情報がありますが、↑の月花では違いますよね…。うーん、これもやはり種類その他もろもろが関わってくるのかもしれません。
ただ、たくさんサバ缶とイワシ缶の成分を調べてみましたが、たとえサバ缶よりDHAの量が少なくてもそんなに極端に少ない…というイワシ缶はなかったので、やっぱり「イワシ缶って優秀」だと思います。
その他の栄養素について
DHA・EPA以外の栄養素についてはどうでしょうか?
じつは同じ青魚ということもあり、両者にそれほど大きな違いはないです。
ここでもマルハの月花シリーズ(1缶200g)で比較。
サバ缶(水煮) | イワシ缶(水煮) | |
---|---|---|
カロリー | 360kcal | 468kcal |
たんぱく質 | 32.6g | 23.4g |
脂質 | 25.6g | 39g |
カルシウム | 372mg | 356mg |
カリウム | 508mg | 440mg |
食塩相当量 | 1.4g | 2.29g |
イワシにはDHA・EPAが多いので脂質が多めですね。また脂質が多めなのでカロリーもイワシ缶のほうが高いです。たんぱく質はサバのほうがちょっと多め。
その他の項目についてはそれほどの差はなさそうです。
ただ、缶詰の成分欄にはありませんが、イワシはサバよりも…
ビタミンDが約4倍多い
とのこと。
「カルシウム+ビタミンD」は骨の健康に重要なので、現代女性に多いとされる骨粗しょう症の予防効果も期待できます。
種類の豊富さ
先に書いたポイントと性質が異なりますが、「細かく比較」と銘打っているのでいろいろ比べてみたいと思います。
種類の豊富さですが…これは「両者甲乙つけがたい」という感じ。
定番のみそ煮やしょうゆ煮はもちろん、一昔前には無かったであろうトマト煮やオリーブオイルに漬けたものなどラインナップはさまざま。
それでも、通販サイトをざっと見ただけでは分からないものの、やはり「サバ缶」のほうが種類が多いと思われます。
一大ブーム後に販売に乗り出したメーカーも多いでしょうし。
ただ圧倒的にちがったところ…それは水煮缶のラインナップ。
amazonで調べたところ、サバの水煮缶は20個くらい見つかったのに対して、イワシの水煮缶はたったの3個!
健康目的で摂るなら断然「水煮缶」がおすすめなので、この点は圧倒的にサバ缶の勝利。
でもイワシ缶人気が着々と進み、いつサバ缶を追い抜かしてもおかしくない中、イワシ缶の種類ももっともっと増えていくんじゃないかなぁと予想してます。
イワシの水煮缶も1年後には10倍に増えてるかもね(・∀・)
価格
ついでに価格も比べちゃいましょう(笑)
ここでもマルハの月花シリーズ(1缶200g)で比較。(←もはや言うまでもない)
サバ缶(水煮) | イワシ缶(水煮) | |
---|---|---|
参考小売価格 | 320円(税込) | 270円(税込) |
通販サイト上の価格 | 300~400円弱 | 400~450円くらい |
公式サイト上の小売価格ではそれほど差はありませんが、少しだけサバ缶が高いという結果に。
かわってamazon、楽天ではイワシ缶のほうが高いという結果になりました。(イワシ缶…もしや品薄で高騰してる?)
まぁネット通販の価格って上がったり下がったりするのであまり当てにならないかもしれませんが、ご参考までに。(品薄状態だとあり得ないくらい跳ね上がっていたりしますしね…。)
で、さすがに毎度「月花」頼りではいかんだろう…ということで、ほかのサバ缶、イワシ缶の価格も見てみました。
サバ缶(190g・水煮缶)は大体200~300円以内のものが多くて、中には400円、500円を超えるプレミアムなものもチラホラ。
イワシ缶は水煮缶の種類が少ないので味付きのものもプラス、また100gや150gといった少ないものが多いので大体190~200gに換算して考えると…
安いものは300円ほど、400円を超えるものも多い印象でした。
サバ缶のほうが種類が多いので何とも言えませんが、ざっと見てみた印象としては「イワシ缶のほうが高い」と感じました。
これはあれかな…やっぱりイワシ缶の人気が上がっている証拠?
個人的に、1缶で300円を超えちゃうとちょっと手が出ません。。200円でも高い(笑)100円ちょっとで買えるのがお財布に優しいですねぇ( ´ー`)フゥー(=品質かもしれないけれど)
昔からあるようなお馴染みのものはスーパーのほうが安いかもしれません。
容量のちがい
↑でもチラッと書きましたが、「容量のちがい」も両者の大きな違いです。
サバ缶は大体190gが定番サイズのようです。中には月花シリーズのように200g、ちょっと小さめで150g、はたまたビッグサイズの370gとかもありますが。
かわってイワシ缶は、ちょうどサバ缶の定番サイズの半分「100g」のものが多いです。
だからコストもかかって割高になってしまうのかな~と予想。
1人で食べるには100gが丁度いいですよね。DHA・EPAの量もそれで丁度よさそうな感じです。
缶詰は1度開けるとそのまま保存はよくないので、手間を考えると、食べ切れる容量のものを選ぶといいですね。
イワシ缶の強み。それは「イワシペプチド」だ!
最後にドカンとサバ缶とイワシ缶の違いを書きます。
サバ缶には無くてイワシ缶にある強み…それは「イワシペプチド」です!
イワシ…と入っていることからも分かるように、イワシに含まれる独自の健康成分がイワシペプチド。
詳しくは「イワシのたんぱく質が酵素で分解された成分」。
このイワシペプチドには、現代人には願ってもない“とある健康効果”が期待できるとあって注目されています。
その効果とは…ずばり「血圧低下作用」!
体の中にある、血圧を上げてしまう物質の作用を抑えて血圧を下げることが、このイワシペプチド配合のサプリの臨床試験でも分かっています。
トクホのお墨付きももらっているので、かなり期待できそう。
濃い味に慣れてる現代人は、常に高血圧のリスクと隣り合わせ…。
それほど変わらない塩分量なら、サバ缶よりもイワシ缶のほうが効果的に「高血圧対策」ができそうです。
「サバ缶」と「イワシ缶」どっちがおすすめか?
ここまでの「サバ缶」と「イワシ缶」の比較を見て、どう思われましたでしょうか?
私は正直に言って…
イワシ缶のほうがいいじゃん(゜o゜)!
と思いました。
簡単にまとめると、イワシ缶がサバ缶よりも優れているポイントは「EPAの量」と「イワシペプチド」この2点です。
ほかは取り上げてそれほど大きな差は無いように思います。
なのでこの2つのポイントを見て「いいなぁ」と思う人は、サバ缶よりもイワシ缶のほうがおすすめです。
でもDHA・EPA量については「多ければ多いほうがいい」というものではありません。
一応摂取目安量は「1日1000mg以上」なのでそこはクリアしつつ、あとはオメガ6とのバランス(オメガ6が4:オメガ3が1)が整っていればいいわけですから、より多いもの…を無理に選ぶ必要はないわけです。
サバ缶でも十分なDHA・EPAが摂れることはすでにご紹介したとおりです。
あとは好みの問題ですかね?…ちなみに私は断然「イワシ缶派」(^o^)/
癖のあるサバはちょっと苦手。。イワシはあっさり食べられます。(だからひいき目で見てるわけではないですよ・笑)
とはいえドロドロ現代人により必要なのはEPA。EPAが多いのはイワシ缶。…というわけで、やっぱり私は「イワシ缶」をおすすめさせてもらいます!
まとめ
今後ますます世間の注目を集めそうな「サバ缶」と「イワシ缶」…。
ニーズが高まるにつれ「どっちがいいの?」と土壇場で迷わないためにも、今この比較記事を読まれたあなたはラッキーかも(・∀・)
あなたは「サバ缶」派?「イワシ缶」派?
どっちを選んでも良いものに変わりはないけど、より自分にマッチしたほうを選んで、ぜひ健康維持に役立ててくださいね。