DHAとEPAの違いってあなたはご存知ですか?
「どちらも青魚に多く含まれている健康にいい成分」ということしか分からない…という方も多いかもしれませんね。
ですが当然、名前が違うのだからその特徴も違うはず。そこでその違いを調べてまとめてみました。
DHAとEPAには同じ効果と違う効果がある
DHAとEPAのそれぞれの効果については…
でもご紹介していますが、もう一度簡単におさらいしてみましょう。
DHAとEPAには似た効果、作用があります。
例えば、血液をサラサラにし血栓を予防、動脈硬化を予防、アレルギー症状の緩和、体の抗炎症作用などはどちらの成分にも期待できる効果です。
言ってみれば、DHA・EPAの両方を十分な量を摂ることでよりその効果は強力になるということですね。(相乗効果が生まれる)
では違うのはどんなところ?と言うと、大まかに「DHAは脳や目の健康に欠かせない」で、「EPAは血液や血管の健康に欠かせない」と言うことができます。
DHAの特徴
DHAは脳に入ることができるごく限られた栄養素です。
神経細胞の膜の材料になり、健やかな神経機能をサポート。記憶力向上、物忘れ、認知症予防にその効果を発揮します。
また視神経にも多く存在し、目に関わる機能の向上、疲れ目や老眼の改善に効果的との声もあります。
EPAの特徴
EPAは、血小板凝集抑制作用が認められていて、特に血液サラサラ効果が注目されている成分です。
血液、血管環境を正常に保つことは、さまざまな病気の予防に繋がります。
またDHAも血液環境の向上に貢献しますが、EPAのほうがよりその作用は強力です。
また、これから身体ができていく大事な時期である幼児期には「DHA」が、現代病にかかりやすい成人には「EPA」の摂取が強く勧められています。
とはいえEPAを摂ろうとすればDHAも必ず含まれるそうなので、EPAを摂っていれば問題ないそうですが、やはり子供には意識的にDHAが豊富な食品を摂らせてあげるといいでしょう。
同じオメガ3のαリノレン酸にはどんな働きが?
DHA・EPAには似ているようで明確に違っている部分もあったわけですが、では同じオメガ3のαリノレン酸はどうなのでしょうか?
αリノレン酸は魚油ではなく、限られた植物の種子(亜麻、えごまなど)に多く含まれる脂肪酸で、その内の1~2割がDHA・EPAに変化することで知られています。
そうなると、「結局は同じ成分になるなら、どちらかを摂っていればいいのでは?」と思ってしまいがちですが、答えはNO。
『亜麻仁油と魚油のサプリ…どちらか一方でもオメガ3は十分?』でも似たようなことを書きましたが、DHA・EPA・αリノレン酸はオメガ3としてリノール酸に対抗する働きをしてくれますが、微妙に違う働きもするのです。
αリノレン酸はリノール酸が炎症を起こす物質に変わるのを抑え、EPAが炎症の発生をできるだけ抑えます。
一見本当に微妙な違いに感じますが、それぞれが大切な役割を担っているのはたしかです。
なので、オメガ3はどの成分もしっかり必要量を満たすことが大切なんですね。
たとえDHA・EPAを摂っていても、ほかにリノール酸過多の油を摂っていれば意味がありません。
完全には難しいかもしれませんが、そこをリノール酸系の油ではなく、αリノレン酸系の油に変える意識でその後の体の状態も変わってくるはずです。
まとめ
大まかには同じ目的のために働くオメガ3脂肪酸のDHA・EPA・αリノレン酸。しかし、名前が分けられていることからも分かるように違いはしっかりとあったんですね。
ややこしい話も絡んでくるので、その違いをちゃんとに理解するのは難しいかもしれません。だからたった1つ覚えておけばいいかと…
「オメガ3はバランスが大事。DHAもEPAもαリノレン酸も全部しっかり摂ればOK(`・ω・´)」と。