「健康にいい」とすっかり有名になった、αリノレン酸が豊富な亜麻仁油やえごま油。今では複数のメーカーからたくさんの商品が発売されています。(もっとも安心できる商品は多くないかもしれませんが…)
かわってαリノレン酸よりも知名度が上な、魚油に豊富に含まれるDHA・EPA。
これらは同じ「オメガ3」に分類されるのですが、どっちを摂ったほうがいい…とかはあるのでしょうか?
今回はそんなお話。
亜麻仁油と魚油の違い
結論を急ぐ前に、まずは「亜麻仁油と魚油の違い」についてちょこっと書いておきましょう。
この2つの大きな違いは…
- 亜麻仁油 → 植物性の油
- 魚油 → 動物性の油(正しくは脂)
となっています。まぁ分かりますよね(笑)
《参考》詳しく教えて!「植物油」と「動物油」と「魚油」の違い
そして、多く含まれる脂肪酸は、亜麻仁油にはαリノレン酸が、魚油にはDHA・EPAが…ということになります。
αリノレン酸、DHA・EPA…全て「オメガ3」に分類されます。そして今回のテーマである
同じオメガ3でも…
- どちらか一方を摂ればいいんじゃないの?
- どっちを摂ったほうがいいの?
という疑問につながるわけです。
はい、それではお待たせしました!結論にいきたいと思います。
オメガ3は全部摂ったほうがいい
どれか1つでも摂ればいい?どれを摂るのが1番いい?
その質問の答えは…「オメガ3は全部摂ったほうがいい!」という何ともあまのじゃくな答えになります(;´∀`)
それはなぜかと言うと…
大まかには同じ働きをするけど、微妙に違う働きもする
亜麻仁油に多いαリノレン酸は、その一部は体内でDHA・EPAに変換されます。
そうなると、なおのこと(この場合は)「それならαリノレン酸だけを摂っていればいいじゃん」と思われるかもしれません。
しかし、αリノレン酸は素早くエネルギーに変換されてしまい、DHAやEPAに変換される量も1~2割と本当にごくわずかなのです。
これだとDHAやEPAの十分量を満たすことはできません。
そして決定打となる根拠は、「これらαリノレン酸、EPA、DHAは、大まかには同じ働きをするけれど、細かく見てみると微妙に違う働きをしている」ということです。
「みんなオメガ3だけど…DHA・EPA・αリノレン酸は何が違うの?」にも書いていますが、オメガ3はリノール酸の害に対抗する働きをします。
αリノレン酸はリノール酸がアラキドン酸になるのを抑え、EPAやDHAが炎症発生をできるだけ抑えたり炎症の鎮静化を図るのです。
それぞれが同じ目的のために、それぞれの場所で頑張っている感じです。どれかが多すぎても少なすぎても上手く機能しない。
ですので、αリノレン酸もDHAもEPAも、バランス良く、それぞれの十分量をしっかり摂るということが大切なんですね。
まとめ
同じ「オメガ3」でも、αリノレン酸もDHA&EPAもしっかり摂ることが大切だということが分かりました。
亜麻仁油やえごま油からは良質なαリノレン酸を、そして現代人が不足しがちなDHAやEPAを、できれば魚が理想ですが、無理ならサプリメントからでもしっかり摂取することが「オメガ3」の健康効果に与る理想の方法と言えるでしょう。
何事も「バランスが大事」なのはオメガ3も同じなんですね(・∀・)常に意識しておくようにしましょう!