今までも、そして現在も、口にしたことがある人はほとんどいないと思われる油「ブラックカラントオイル」。
とっても貴重で日本では極めて入手困難な油だからです。…でも今探したらあったよ!w(昔はなかったんです^^;)
そんなわけで、改めて「ブラックカラントオイル」について調べてみたことをまとめたいと思います。
管理人の個人的な評価が気になるあなたは要チェック。
目次
ブラックカラントオイルって何からできるの?
「ブラックカラントオイル」と聞いても何が原料になっているのか…正直全然分かりませんよね?
でも「カシス」と言ったらどうでしょう?特に女性は「あ~知ってる!」と思っていただけるのではないでしょうか。
(ほかにはクロスグリ(クロフサスギリ)などとも呼ばれています。)
濃い紫色をした果実がカシス。見た目はブルーベリーによく似ています。
かすかな苦味があるので、ジャムやリキュールにされることが多いですね。果実そのものがスーパーなどの一般的なお店に置いてあることはほとんどありません^^;
(地方にはあるのかな?ネットで調べたらドライフルーツは売っていました。)
さて、ここまで果実の話でしたが、油にされるのは種子です。なので、ブラックカラントオイルのほかカシス種子油とも呼ばれています。
ブラックカラントオイルには「γリノレン酸」が多い
ブラックカラントオイルの特徴を一言で表すなら「γリノレン酸(GLA)が多い」…コレに尽きます。
γリノレン酸は、母乳や、月見草オイルなどごく限られた植物油にしか含まれないとても貴重な脂肪酸で、ブラックカラントオイルには、月草オイルのおよそ1.5~2倍含まれています。
このγリノレン酸が多いということで、ブラックカラントオイルが注目されていると言っても過言ではありませんね。
なにせγリノレン酸にはさまざまな効果が期待されているんです。だから「体に良いもの!」とずばり決めつけてしまいたいところなのですが…
しかし。
「γリノレン酸とは?αリノレン酸と同じように体に良いの?」で詳しく書いているのですが、よく調べてもその正体がはっきり分からなかったんですよね(-_-;)
良いものにもなれば、悪いものにもなる…まるで「日和見菌」のような性質があるみたいなんです。
とはいえ体には絶対に必要な脂肪酸ですし、加齢やストレスなどで減っていってしまうものなので、ブラックカラントオイルで補うことは意味のあることだと言えます。
面白い?あの脂肪酸もこの脂肪酸も!
ブラックカラントオイルには、リノール酸、γリノレン酸、αリノレン酸、ステアドリン酸、オレイン酸、飽和脂肪酸などなど…
含まれている脂肪酸がじつにバリエーション豊かです。
γリノレン酸については↑で書きましたが、もう1つあまり聞き慣れない脂肪酸がありますね。そう、ステアドリン酸です。
私も初めて知ったのですが、このステアドリン酸は、体内でαリノレン酸から代謝して作られる「オメガ3脂肪酸」の1つとのこと。
面白いですね!代謝される前の脂肪酸(リノール酸、αリノレン酸)と、代謝された後の脂肪酸(γリノレン酸、ステアドリン酸)がどちらも同居しているんですから。
γリノレン酸とステアドリン酸が含まれるメリットとしては、代謝に関わる工程をカットできるので、効率よく体に摂り入れることができる点です。
これはあれです、αリノレン酸とDHA・EPAの関係で考えると分かりやすいですよ。
αリノレン酸は体内で1~2割がDHA・EPAに変わるというのは有名な話。でも、どうせ変わるなら…
それなら最初からDHA・EPAを摂ったほうが効率的じゃん!
↑まぁこういうことです(笑)
(※実際はαリノレン酸が持つ効果、働きがあるので、オメガ3はすべて満遍なく摂るのがいいです。)
ブラックカラントオイルの効能とは?
健康効果の高いγリノレン酸が多いこと、体にプラスに働くαリノレン酸やステアドリン酸を含めたオメガ3が約20%含まれることなどから、「ブラックカラントオイル」には↓のような効能が期待できます。
- 脂肪燃焼効果
- 免疫力アップ
- 肌や爪など皮膚のトラブルを解消
- 抗炎症、抗アレルギー作用
- 枝毛などの頭髪トラブルを改善
- ホルモンバランスを調整して月経前症候群を改善
- コレステロール値を調整して心臓血管系の病気を予防
- 涙を出やすくしてドライアイ予防
- 関節炎、リウマチの改善
ありとあらゆる部分に効果的なのが分かりますね。
免疫力アップは、抵抗力が落ちて病気にかかりやすい高齢の方に、脂肪燃焼や月経に関わるトラブルを緩和してくれるのは女性に嬉しい効果と言えそうです。
管理人の個人的な評価は…こうなった!
特にγリノレン酸の効能が注目を浴びているブラックカラントオイル。当然世間では「健康油」として評価されています。
それでは管理人の評価は??
…と、詳しいことをお話する前に、まずはこのオイルの「脂肪酸組成」をご覧ください。
- リノール酸:45%
- γリノレン酸:15%
- αリノレン酸:15%
- オレイン酸:12%
- 飽和脂肪酸:10%
- ステアドリン酸:3~4%
先にもちょろっと書きましたが、詳しくはこのような脂肪酸組成になっています。
オメガ6、オメガ3、オメガ9…本当に色んな脂肪酸が含まれていますね。
でも1つだけ飛び抜けて多いものがありますよね??そうです、それは“現代では摂りすぎ傾向で控えたほうがいいとされる”オメガ6系のリノール酸です。
脂肪酸はバランスが大事なので、どれかが多すぎても少なすぎてもいけません。
その点では、じつはブラックカラントオイルは、オメガ6とオメガ3の脂肪酸バランスが「4:1」となっており、これは“黄金比率”とされています。
だから、全食事中に摂る脂肪酸が「ブラックカラントオイルだけなら良い」んです。
でもそれは絶対に不可能!肉、魚、野菜…「これに油分は無いでしょ?」と思うような食品にも脂肪酸って含まれています。
そしてそのほとんどに含まれるのがリノール酸。だからαリノレン酸とは違って“リノール酸は絶対に不足することが無い”と言われているんです。
以上のことから、リノール酸に傾きがちな現代において、そこにさらに追い打ちをかけてしまうリノール酸が多い油は適切ではないと私は考えます。
体に良い効能はとても魅力的なんですけどね…。
「もっと自由に色んな油を試せたらなぁ…」とも思いますが、そうなると普段の食事を徹底して見直さなければいけなくなります(;´Д`)
脂質の“質”が健康を左右すると言っても過言ではないので、その辺りはめちゃくちゃシビアに考えて丁度いいくらいかもしれません。
通販サイトでブラックカラントオイルを調べた結果
冒頭にも書きましたが、昔は通販サイトでブラックカラントオイルを探しても食用のものはなかったんです。
もう「そういう油なんだろうな~」と思っていたのですが、今探してみたらありました!amazonに!(楽天には無し)
唯一見つけたブラックカラントオイルがこちら。
見た目からしてはじめ美容オイルかな?と思ったのですが、説明から食用油であることが判明。
分かっているのはオランダ産、コールドプレス製法で作られていることぐらいなので、買うのはちょっと勇気がいるかも^^;
それから販売がamazonではない(マーケットプレイス)ようなので、その辺もちょっと不安になります。。
値段もかなり高いので、やはり一般的な油ではないのかな…という印象。
どちらかと言うと、サプリメントのほうが試しやすいかもしれませんね。
まとめ
「ブラックカラントオイルってどんな油?」…そんなあなたの疑問が少しでも解消できていれば幸いです。
魅力的なポイントもたくさんありますが、やっぱり良いところだけじゃない。。世の中上手くいかないものです(;´Д`)
メリットとデメリットを考えて、油は慎重に選ぶようにしてくださいね。