グレープシードオイル、今はどうなのか分かりませんが、一時期は「ブームが来たか!?」というくらいに話題になっていた気がします。
当時は私も試してみたいなぁと思っていましたが、今は思いません。
それはグレープシードオイルには、いくつかの「危険なポイント」があることが分かったからです。
その辺について詳しく書いてみたいと思います。
目次
グレープシードオイルとはどんな油?
まずはグレープシードオイルとはどんな油なのか?について。
名前からすでにお分かりでしょうが、ぶどうから得られる油です。とはいえ私たちが食べる実の部分ではなくて種子から搾ります。
使われるのは、主にワインを作るときに取り除かれた種子。本来なら捨ててしまうものを利用するので、それほどお値段が高くないのが嬉しいポイントです。
最大の魅力は、ぶどうが自然に備えている「抗酸化成分」が豊富なことで、そのおかげで熱に強く、250℃まで煙が出ないと言われています。
風味はすっきりと、ほぼ無味無臭。
サラッとしているので、ドレッシング、マヨネーズ、パンケーキ、ワッフル、マリネ、炒め物、揚げ物、焼き物など、生~加熱調理までどんな使い方もできる勝手の良さがあります。
みなぎる抗酸化パワー!期待できる効果とは?
すでに書いたように、グレープシードオイルには抗酸化成分がたくさん含まれています。
ビタミンE
若返りのビタミンで知られていますね。脂質が酸化するのを抑える働きがあります。
オリーブオイルの約2倍含まれているそうですが、調べたところサフラワー油、綿実油、こめ油よりは少ないそうです。(wikiより)
プロアントシアニジン
ぶどうに含まれるポリフェノールの一種で、なんとビタミンEの約50倍の抗酸化作用があると言われています。
どのくらい含まれているかというと、グレープシードオイル大さじ1杯で赤ワイン2杯分に匹敵するくらいの量なのだとか。
どちらが手軽かと言ったら…よほどのワイン好きでない限り、断然油のほうですよね。
(因みにぶどうといえば「レスベラトロール」というポリフェノールも有名ですが、残念ながら油にはほとんど含まれていないそうです。。)
オレイン酸
「抗酸化成分」ではなくオメガ9系の脂肪酸ですが、ほかの不飽和脂肪酸と比べて酸化されにくいという特徴があります。
その構造から酸化に強く、オレイン酸がメインの油は、加熱にも安心して使えるというメリットが。
因みに、グレープシードオイルには約16%ほど含まれています。
抗酸化成分が多いということは、それだけ「体を酸化から守ってくれる」ということです。
この「体の酸化」こそが、命に関わる病気や老化スピードを早める原因になるので、今これだけ「抗酸化成分が多い食品」が注目されているんですよね。
その点、非常に魅力的なグレープシードオイル。
どんな効果が期待できるかというと…
- 動脈硬化など生活習慣病の予防
- 花粉症やアトピー性皮膚炎の予防
- 血中のコレステロール値を下げる
- 善玉コレステロールを増やして、悪玉コレステロールを減らす
- 目の疲れを緩和する
- 善玉菌を増やして腸内環境を整える
など、色々なものがあります。
ここまで見ると、冒頭と言ってることが違うじゃない!と思われるかもしれません(笑)
「グレープシードオイルって体に良さそうじゃん!」と。
ただ、やっぱり突き詰めると「危険な油」になってしまうんです。
グレープシードオイルのここが危険!
それでは、いよいよ本題(?)グレープシードオイルの危険なポイントを3つに分けてご紹介します。
溶剤を使ってるものが多い
油の抽出方法には、主に、圧力をかけて搾る「圧搾」と、ヘキサンなどの溶剤を使って油を溶かし出す「溶剤抽出」の2通りがあります。
どちらが危険かといえば…それは当然「溶剤抽出」のほう。ヘキサンは劇薬ですからね。
…であるにも関わらず、圧搾よりも効率よく油分を取り出せるので、食用油ではこっちのほうが多用されています。(安い油はほぼ100%と言って良い)
残念ながら、グレープシードオイルもそのほとんどが「溶剤抽出」によるものです。
原材料となる「ぶどうの種子」には油分が約13%と少ないので、圧搾で搾るのが難しいんですね。
※圧搾によるグレープシードオイルもあります。(低温圧搾のものも!)
リノール酸が多すぎる
グレープシードオイルには、現代人にとって過剰であるオメガ6系の「リノール酸」が多く含まれています。
- リノール酸:約65~70%
- オレイン酸:約16%
- 飽和脂肪酸:約10%
約70%…これは多いというよりも多すぎます(-_-;)
今、サラダ油がリノール酸が多いということで「危険」と叫ばれていますが(理由はそれだけではありませんが)、同等かそれ以上に含まれているのがこの「グレープシードオイル」です。
適量ならば体に有効に働いてくれる脂肪酸ですが、摂りすぎると、病気や老化の原因になってしまいます。
ほとんどの食品にリノール酸は含まれており、「絶対に不足することはない」とまで言われているので、リノール酸が多いものを食べる必要って無いんですよね。
よって「グレープシードオイルは摂らないほうがいい」と言わざるをえません。
体に悪い油になってしまっている
溶剤抽出が多いグレープシードオイル。ヘキサンを使うと、揮発させるのに必ず200℃以上の高温で処理する必要があるので、油の質が著しく低下してしまいます。
栄養素が壊れるだけならまだしも、特に「リノール酸」は熱で神経細胞を攻撃する毒を作ってしまうので怖いです。
酸化のこと、残留しているかもしれないヘキサンも心配です。
危険なポイントの簡単まとめ
…以上の3点が、私が「グレープシードオイルは危険」だと考えるポイントになります。(3番目はまとめ的な感じですが)
グレープシードオイルはほとんど溶剤(ヘキサン)抽出
↓
ヘキサンを使うと高温処理(200℃以上)が必要
↓
成分の変質や毒素の発生が起こる
分かりやすくまとめるとこんな感じですが、じゃあ溶剤抽出ではなく圧搾ならどうなのか?というと…
それでもやっぱり「リノール酸が多いから危険」となってしまいます。過剰なリノール酸はそれだけで体に悪いですし、加熱すればもっと悪くなります。
“ワインの元”と同じものから作られるグレープシードオイル。お洒落な感じで心惹かれますが、やっぱり健康のほうが大事なので、私はこれからも買わないなぁと思った次第です。
あなたはどう思われますか?
…ところで。
グレープシードオイルのように、リノール酸が多いオメガ6系の油の代わりに積極的に摂りたいのが、αリノレン酸、DHA、EPAといったオメガ3系の油です。
中でも「油を毎日摂るのは大変…」と思われている方に選ばれているのが、オメガ3系のサプリ。
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もし買うなら?おすすめのグレープシードオイル
それでもやっぱり「一度は試したい!」と思われたあなたへ。
それではなるべく安心なものを選ぶようにしましょう。おすすめはこちらです↓
ほかの産地のものより栄養が多いと言われている、チリ産のグレープシードオイルです。
ポイントは「低温圧搾(コールドプレス)」であること。
先にも書いたように、そのほとんどが「溶剤抽出」なのでこれは貴重だと思います。
高温にさらされていないので、栄養が残っていて、なおかつ体に悪い成分も作られていなので安心です。(ただリノール酸は多いです。)
因みに価格は100gあたり200円くらいでした。安い!
選び方のポイント
すでに「油の選び方」の基本となっていますが、グレープシードオイルを選ぶときは下記をクリアしているものがいいです。
- 低温圧搾(コールドプレス)のもの
- 遺伝子組み換えじゃないもの
- 遮光された容器に入っているもの
遺伝子組み換え…については、最近の情報はヒットしなかったので昔の情報になりますが、「遺伝子組み換え原料」は作られていないということだったので大丈夫かなと思います。
それから酸化対策。
油は光で酸化してしまうので「遮光」は基本ですが、グレープシードオイルはいかんせん透明な容器のものが大半でした(汗)
(先にご紹介したおすすめも、一見容器が暗っぽいですがネットの画像ではよく分かりません。)
※因みに調べたところ、「国産」のグレープシードオイルは見つかりませんでした。やはり大量のぶどう種子から少量しかとれないので難しいのかもしれません。
まとめ
グレープシードオイルについてまとめてみました。
ぶどう特有のものも含めた「抗酸化成分」が多いのはすごく魅力的ですが、現代の食生活にはあまりマッチしない油なのかなと。
今は「油」と一口に言ってもたくさんの種類があるので、できるだけ危険な要素のないものを選んでいきたいですね。