最近やたらめったら「サバ缶」がメディアに取り上げられていますね。(そして姿を消すスーパーのサバ缶たち…)
この間もテレビを付けたらやっていました。番組名は「林修の今でしょ!講座」。…再放送かな?
そこで目にした衝撃の事実。なんと「サバ缶のほうが生のサバよりDHA・EPAが約1.3倍多い」と言うじゃありませんか!
じつはこれ…知りませんでした。えっ何で何で?と軽くパニクる私(笑)
今回は、この件で思うことがあったので記事にしてみます。
目次
サバ缶のほうが生のサバよりDHA・EPAが多い理由
おそらく私以外にも「え?何で?」と疑問に思われた方がいると思います。
減ることこそあれ、増えるってありえない!加工してるのに何で??
と。製造途中で何かしてるの?と変な疑惑を持ってみたり…(笑)
で、気になるその理由というのが…
缶詰(サバ缶)のほうが酸素に触れる時間が少ない
ということのようです。
…まぁ、特に目新しい理由ではありませんでした(笑)
サバ缶にされるサバは、新鮮なものを素早く缶詰に加工されるので、生サバよりも酸素に触れる時間が少なく(=酸化が少なく)、DHA・EPAが約1.3倍多い、ということでした。
(ただここで言う“生のサバ”がどういう状態のものか分かりませんが…。たとえばスーパーで買ってきたものと、捕れたてのものではまた変わってきますよね。)
とはいえ、これには素直に納得です。私もサバ缶に限らず、缶詰の優秀さを知ったときには軽く感動しましたから。
でも私は思ったのです。
じゃあ“捕れたて”のサバをすぐに食べれば缶詰よりもいいのではないか?
と。
“捕れたて”のサバはサバ缶よりも体にいい?
サバ缶のほうがDHA・EPAが多く残っている理由が「酸素に触れずに酸化が少ない」という理由なら、「今釣った新鮮なサバをすぐに調理して食べる」でもいいわけですよね。
むしろこっちのほうが新鮮さも上のはず。
でも…考えてみてください。そんなこと「漁師さん」か「釣りが趣味の人」しかできません(笑)
それに捕れたてのサバを食べられるなら、当然「生」のほうがDHA・EPAは多く残っているからそっちのほうがいい。
DHA・EPAは、焼く、煮るなどの調理で減ってしまいます。サバ缶もその過程で約120℃の高温で1時間ほど加熱されるので、多少の成分変化はあると思っているのですが…。
※これまでDHA・EPAは熱に弱いと思っていたのですが、調べると「熱に強い」との情報が。↑の缶詰の加熱処理でも成分の劣化は無いとの記述。この件についてははっきりと分かりませんが、焼き魚にしても約80%は残っているということからも、少なくとも亜麻仁油に多い同じオメガ3の仲間のαリノレン酸よりは熱に強いと言えそうです。
色々書きましたが、やはり新鮮なDHA・EPAを摂るうえで「生のお刺身が最強( ゚д゚)!」は変わらないと思っています。
図にするとこんな感じ↓
でもここでも1つ疑問が浮かんできてしまいました。それは…
サバって生で食べられるの?
と。
「生のお刺身最強説」を脅かすサバの生食の危険性
あなたも思いましたよね?生サバのお刺身って食べれるの?と。
地域にもよるでしょうが、マグロやサーモンなんかと比べるとあまり一般的ではないですよね。うちの近くのスーパーでも見かけません。
そこで調べてみると…やっぱりサバの生食はほかの魚よりも危険なようです。。
その主な2つの理由とは?
ヒスタミン中毒の危険性
サバは「鯖の生き腐れ」とも呼ばれるくらい、とても傷みやすい魚の代表格です。
魚に含まれるアミノ酸のヒスチジンが、鮮度が落ちるとヒスタミンに変わってしまい、それを大量に摂ることで「ヒスタミン中毒」を起こしてしまいます。
見た目は新鮮そうに見えてもじつは傷みが進んでいてヒスタミンがたっぷりになっていた…ほかの魚とは違うサバの注意ポイントです。
そうして痛むのが早いので生で食べるのはなかなか難しいんですね。(因みにヒスタミンは加熱しても減らないので、鮮度は本当に重要です。)
アニサキスがいる可能性が高い
ヒスタミン中毒よりもサバの生食で危ぶまれているのが、こちら「アニサキス」という寄生虫です。
メディアで騒がれたので知っている方も多いと思いますが…胃壁に穴を開けて激痛を招くという何とも恐ろしいやつです。(もちろん見た目もキモい)
このアニサキスがサバには付きやすいとのこと。そしてアニサキスは魚の鮮度が落ちると内臓から身に移行する特徴があるので、先に書きましたが「サバは鮮度が落ちやすい魚」なのでより危険なのです。
…以上の2点から、サバはよっぽど新鮮なものでないと生で食べるのは危険となります。
あなたは漁師ですか?釣りが趣味な人ですか?
サバは新鮮なものでないと生で食べるのは難しい…ということが分かりましたが、でもそれができちゃう人がいますよね?
そう、先ほども言った「漁師さん」もしくは「釣りが趣味の人」です!
…であれば、新鮮な生のサバを食べること=DHA・EPAを余すことなく摂ること、ができちゃうわけです(・∀・)
※捕れたてのサバでも生で食べるならそれ相応の処置が必要となります。すぐに血抜きをしたり内蔵を取るなど…詳しくは調べてください(笑)
この場合は、今回の記事の発端となった「サバ缶のほうが生のサバよりDHA・EPAが約1.3倍多い」は覆されるのではないかと。
あなたもそう思いませんか?
でも…
でも…
あなたは漁師ですか?
魚釣りが趣味な人ですか?
…
違いますよね?
結論「やっぱりサバ缶って便利だな」
結論としては、新鮮な生のサバが手に入り、かつそれをすぐにお刺身で頂くことができるなら、それが最もDHA・EPAを損なうことなく摂る方法だと思います。
でもそれはごく限られた人しかできない。
そうなると、それ以外の人ではやはり「サバ缶は至極便利なもの」になるだろうなと。
自分で調理するよりも、新鮮なものを、スピーディーに缶に詰めることで酸化を限りなく抑えることができるのですから。
でも、だからといって「サバ缶100%」はちょっと…という思いもあります。
「加工」という何かしらの手が加わることで失われてしまうものもあると思うからです。缶詰技術はとても素晴らしいですが、なかには缶詰の容器の成分が危険などの知りたくない情報があるのも事実(-_-;)
なので本当の結論は…
サバ缶は便利に活用していいけど、たまには生のサバも自分で調理して食べよう!
になりました。はい、私個人の勝手な結論です(笑)
まとめ
「サバ缶のほうが生のサバよりDHA・EPAが多い」…このことに納得がいかず調べて書いてみた今回の記事、いかがでしたか?
すごい些細なことに鼻息荒く食い付いてるなーと自分でも思うのですが、でも気になったんだから仕方ない(´・ω・`)
サバからDHA・EPAを摂るうえで、個人的な結論を言わせてもらうと…
「やっぱり生が最強」…でもそれは難しいから、そうなると「サバ缶」が便利…でもそればっかりはよくない気がするから「たまにはサバを調理して食べよ!」
このようになりました。もう、要は「色々食べよう!」ということです(笑)
どの方法でも間違いなくDHA・EPAは摂れますので、まずは自分に合ったものを選んでみましょう。